病気とは② ~病気に原因はない
- 2019.06.18
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カムナビです。
みなさんは、病気には原因があると思っているでしょうが、
本当はそうではありません。
というと、「えっ!」と思われるでしょうか?
最近は、巷にこういったたぐいの表現が溢れていて、
『病気には原因などなかった!』
みたいなタイトルの本なんか、いかにも出版されそうですね。
あまりこういう「煽り」みたいなのは好きではないのですが、
患者さんたちがあまりにも「原因結果パラダイム」に陥っているので
ちょっと書いてみたいと思いました。
かくいう私もずっとこのパラダイムで考えていたので、
患者さんが良くならないのは、原因が見つけられないからだと思っていました。
もちろん、それはある意味正しいのですが、今は考え方が変わっています。
スピリチュアルな人たちが言いそうな、「原因があると思うからあるのだ」
みたいなことではありません、それはそれで面白いですが。
患者さんが「原因は何ですか?」と尋ねている時、
本当に知りたいことは「良くなる方法がありますか?」です。
原因を尋ねるのは、原因がわかってそれを正せば良くなると思っているからです。
カタルシスを得るために原因を聞くってこともあるでしょうが、それは横に置いておきます。
原因を正せば良くなるという単純なパラダイムは、
多くは1950年代まで通用したパラダイムです。
この頃までに人類が困っていた病気は、
主に感染症、つまりコレラ、天然痘、結核などです。
現在のようなガン、アレルギー、自己免疫疾患、精神病、慢性疾患はまれでした。
花粉症などありふれた病気に思っているかもしれませんが、
戦前にそんな人はほとんどいませんでした。
感染症は、原因が細菌やウイルスであることが判明し、
1940年代にペニシリンという抗生物質が発見されて以来、
劇的に治すことができるようになったのです。
こういった病気は病原菌を特定して、
それに合った抗生物質を処方すれば治ります。
つまり、原因をみつけて正せば治るのです。
この経験で、現代医学は急激に発展を遂げて主流医学となり
現在の地位におさまりました。(その他の代替医療は”代替”医療の位置に落ちました。
実は、20世紀以前は全然主流医学でもなんでもなかったのです)
そして、今もその感染症撃退の栄光にすがりついているようです。
現代の病気は医学書を見てもらえばわかりますが、
「原因不明」ばかりです。
最終的に起こっている部分のところだけ、
現象が分析され、原因結果パラダイムを当てはめて対処しています。
・パーキンソン病では脳の黒質でドーパミンが出ていないこと、
・うつ病ではセロトニンが出ていないこと、
・多発性硬化症では神経の髄鞘が損傷していること、
・リウマチでは関節で炎症が起こっていること、
・ガンではDNAが損傷していること
・血圧が上がって脳卒中や心筋梗塞になること
などはわかったようですが、
「では、それはそもそも何故起こったのですか?」
という問いにはなかなか答えられていません。
そして治療は、その最終結果に対処する対症療法になっています。
治療が少しでもプラスになっていればいいのですが、
ブレーキをかけたままアクセルを踏まされたり、
火災が起こっているときに火災報知器を消すようなことに
なっていることもあるかもしれません。
しかし、これはある意味仕方ありません。
何がわかっていないかすら、人類がわかっていないからです。
人類は何がわかっていないのでしょうか?
「原因がない」というのであれば、何があるのでしょうか?
次回、それについて書いてみたいと思います。
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