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自然医学研究所 カムナビブログ

口唇口蓋裂へのオステオパシー

帯広と京都を拠点にオステオパシーを提供する

カムナビです。

 

『口唇口蓋裂』という疾患をご存知でしょうか?

唇や上顎などが裂けたような状態で生まれてくる先天性疾患の一つで

日本人では500人に1人程度の割合で発生するといわれます。

計算上、帯広市には300人、京都市には3000人程度おられることになります。

 

口蓋裂の著名人で挙げられるのは

十勝を基盤とされて大臣も務められた政治家、故中川昭一氏です。

氏は自らの口唇口蓋裂を公表していたようです。

幼少期に手術をして跡はほとんど残っていないため

気付く方も少なかったと言われています。

私も口蓋裂を調べていて初めて知りました。

 

海外では映画『ジョーカー』での怪演でアカデミー賞を受賞した

俳優ホアキン・フェニックスが口蓋裂だそうです。

写真をよく見ると手術の跡がありますね。

 

 

カムナビは口蓋裂の女の子を三年ほど前から定期的に診ています。

口蓋裂は成長に合わせて何回も手術を受けるのですが

彼女は5歳で鼻の形成手術を受け、その後から来院してくれています。

 

「オステオパシー」はその名称自体が一般には知られていませんし、

その上何が提供できるのか、どんなメカニズムや考え方の施術なのかも

あまり知られていません。

ですので通常は「口蓋裂でオステオパシーを受けよう」とは

なかなかならないと思います。

 

ですが、当院の施術を受けてくれていたある看護師さんが

オステオパシーは口蓋裂に対しても有益だと洞察し、

知人の女の子を紹介してくれたのです。

 

オステオパシーの直接的な目的は

筋膜を主体とした軟部組織を調整することで

構造をあるべき状態、少しでも良い状態にする

ことです。

構造が良くなれば結果として機能も良くなる

つまり痛みが取れたり

病的な状態が改善したりするということです。

 

大抵の方と同じく

この女の子のお母さんはオステオパシーのことはよくわからないまま

紹介されたので来られたのですが、

オステオパシー施術を受けた後の娘さんの表情や雰囲気を感じ取り

オステオパシーが有益だと感じ、遠方から通ってくれるようになりました。

 

その女の子ですが、先日オステオパシーを受けた効果があらわれた

とお母さんから報告がありました。

現在8歳の彼女は、5歳から6歳にかけて鼻、咽頭、上顎と手術を受け、

半年前から上あごに装具を装着し始めていました。

この装具は、後方に引っ込んでいる上あごを

バネによって徐々に前方に押し出すためのものなのですが、

この半年間での前方への移動ぐあいが、

担当の医師によると

「予想を大きく上回っている」とのことだったのです。

特にこの3ヵ月での改善は、外観から誰が見てもわかる目覚ましいものでした。

小学2年生の女の子にとっては、とてもうれしい変化だったと思います。

オステオパシーで上顎骨を中心に頭蓋の筋膜に調整を施したことが

この結果に寄与したのです。

医師はオステオパシーを受けていることを知らず、

装具だけでここまで変化したと思い込んで、とても驚いていたそうです。

 

逆に言うと、筋膜を放っておくと、身体はあるべき状態にならずに

どこかにシワ寄せがいくことになります。

実際、幼少期に口蓋裂の手術をした成人女性で

首の筋膜が異様にパンパンになっていた方を

診たことがあります。

手術直後に調整しておけばだいぶ違っていたのだろうなと感じました。

歯の矯正なんかでも同じようなことが考えられます。

 

筋膜は骨格を支配し、液体の流れを支配するので、肩こりや腰痛などだけではなく、健康の様々な状態に関わりがあります。オステオパシーが対処できる範囲は相当広いのです。

 


自然医学研究所 カムナビ

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 【帯広】 白樺16条西19
 【京都】 六条西洞院(京都駅より徒歩10分)
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電話 >> 080-1868-9950
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施術日程はカレンダーでご確認いただけます

 

産前産後、乳児 【4月】カムナビ施術日程のお知らせ

こんにちは、カムナビです。

 

先日、生後1ヶ月の赤ちゃんが来てくれました。

オステオパシーで筋膜の状況を確認しているところです。

お母さんが産前に施術にお越しいただいてました。

オステオパシーの効果があったのか、出産がとてもスムーズに行ったとのことです。

分娩までの時間がとても短く、医師が間に合わないほどだったと。

 

産前、産後ともに骨盤内の筋膜、靭帯を整えておくのはとても大事です。

オステオパシーを受けるほうが分娩時間が短くなるという論文もあります。

平均して3時間、分娩時間が短くなったようです。

https://www.journalofosteopathicmedicine.com/article/S1746-0689(10)00082-9/pdf

 

 

さて、4月のカムナビの施術日程をお知らせします。

新型コロナの影響でセミナーが中止になりましたので、

日程が変更されることもございます。

ご了承ください。

 

■■■江別■■■

4月10日(金)午後~11日(土)

 

■■■京都■■■

4月20日(月)~27日(月)

 

ホームページ内(http://ka67vi.com/)のカレンダーでもご確認いただけます。

かむながら たまちはえませ

 


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感染症へのオステオパシー

カムナビです。

 

世間では新型コロナに関する話題一色です。

こういった感染症に対してオステオパシーは何かできないのでしょうか。

もちろん、オステオパシーの基本コンセプトは自己治癒力を高める手助けをすることですので、感染症の方にも補完的な医療を提供できるといえます。

 

「自己治癒力を高める」というのは抽象的な表現ですが、

具体的には、

筋膜を整える → 血管、リンパ、組織間など体内の液体の循環がよくなる → 老廃物の排出が促される + 各臓器、組織の健全性が高まる → 免疫力が高まる

となります。この「筋膜が構造を支配し、構造が機能を支配している」という発想は標準医学には欠けているところで、なかなか皆さんにもなじみがないところでしょう。

カムナビをはじめオステオパシーの実践者たちは、「筋膜に働きかけると患者本来の自己治癒力が発動され、自分自身で様々な疾患を治癒させていく」事象を現実に経験します。そこでオステオパシーのコンセプト、健康に貢献できる力を確たるものに感じます。

 

さて、本題の新型コロナウイルスですが、似たような感染症が過去に世界で猛威を振るったことがあります。「スペイン風邪」という病です。犠牲者は全世界で4千万とも1億ともいわれています。当時行われていた第一次世界大戦は、これによって終結したとも言われています。

 

その「スペイン風邪」にオステオパシーが貢献した話があります。

以下が記事の原文です。

https://www.atsu.edu/museum-of-osteopathic-medicine/wp-content/uploads/2019/05/museum_spring_06.pdf

 

要点は、米国のスペイン風邪患者でオステオパシー治療を受けた人々の致死率がアロパシー医学(いわゆる西洋医学のこと)の40倍低かったということです。現在の医学は当時のものから進化しているので、もちろんこの比較は現代ではあてはまらないかもしれませんが、オステオパシーが自己治癒力を高めるということに間違いはないでしょう。

 

以下にこの記事の訳を抜粋で紹介します。


インフルエンザパンデミックのオステオパシーへの挑戦

パンデミック(世界規模の感染症)、伝染病、流行病といったものは、古くから歴史書や私的な文書に記録が残っている。これらは1世紀の間に3~4回の頻度で発生し、そのたびに人々の健康が危機にさらされ、世界中の人口が幾度となく減少した。

 

20世紀の初頭も例外ではなく、まだ粗削りだったオステオパシー専門家のメンバーは、致死性の風邪によるパンデミックに対峙することになった。その拡大スピードの速さと致死率の高さから、人類にとって最悪となる感染症に直面したといえるのかもしれない。

 

このウイルスはあらゆる人を分け隔てなく攻撃した。初期症状は咽頭通、悪寒、発熱など他のインフルエンザと同じだった。だが、予想通りに数日で回復することはなく、患者は悪化をたどった。そして、命取りとなる思わぬ展開が待ち受けていた。ウイルスが患者の肺を破壊しはじるのだ。

 

医療従事者がこのインフルエンザで特に当惑したもう一つの特徴は、健康で頑強な成人にもしばしば攻撃を加えたことだった。通常、インフルエンザが生命の脅威となるのは、高齢者、若年者、免疫系に問題のある人々である。多くの成人は感染するが、死者はわずかである。スペイン風邪はこの予想されるパターンを覆した。死者が膨大な数にのぼるときの対応は困難であり、多くの犠牲者はブルドーザで掘った地中に無造作に埋められた。

 

A・T・スティル博士は故人となっており、そのいとこでASO(アメリカン・スクール・オブ・オステオパシー)の副学長を務めていたジョージ・スティル博士が、この致死性のスペイン風邪のケアおよびカークスビルでの蔓延防止にあたった。スティル博士がパンデミックの最中に目の当たりにしたアロパシー治療は愚劣であり、彼はずいぶん批判的になっていた。

 

米国は、公衆衛生に関する知見を最も有しているはずの人々、つまりメディカルドクターたちが、予防医学における公衆衛生のあらゆる原則を破っていることを目の当たりにしている。この時代において、外科の患者を伝染性の疾患、特に感染しやすいインフルエンザにさらすことは、犯罪も同然である。歴史の教訓はいずれも患者を隔離するべきだと告げている。そしていまだに米国のほぼすべての病院はこれらの患者を受け入れ、その度に悪い結果をもたらしている・・・。外科病院に「インフルエンザ」患者を受け入れることをやめ、天然痘の患者を受け入れることをやめれば、病院で偶発的に発生する感染症患者に対処できる準備が整うだろう。

 

ジョージ・スティル博士はインフルエンザの蔓延を阻止すべく、インフルエンザ患者に対処する決意を固め、断固として面会を制限し、患者およびインフルエンザ症状のあるスタッフを隔離した。

 

彼らを自宅あるいは通常の病院とは別建屋となる感染症病院に隔離し、感染症病院の医師と周囲のスタッフが外科病院の医師、スタッフと交わらないようにした。

 

オステオパスの観点からみると、アロパスやMDは誤った治療を提供していた。

 

主として沈下性の病態による高熱を下げるべく必然的にアスピリンや同種の薬物といった手段が用いられると、体温に関する限りは満足いく結果が得られる。だが、血圧の低下により、分泌障害を改善しようとする自然の努力が打ち消され、患者は自らの分泌物で溺れるがままになってしまう。

 

患者を治療するため、D.O.によりオステオパシーのマニピュレーションが広く用いられた。あるD.O.が適用してこの病気の患者を治癒させたマニピュレーションの方法が、1919年7月の『ジャーナル・オブ・オステオパシー』で概説されている。

 

インフルエンザをオステオパシー的に治療するには、機械的な抑制を行う。脊柱に沿った筋に対し、できれば手のひらを使ってやさしく持続的に全長にわたって深く圧をかけ、弛緩させる。特に後頭下窩、第4、第8、第10、第11胸椎の領域に包括的に抑制をかける。肺の浮腫がある場合には、特に呼吸に使う筋に注意を払う。

 

ハイドロセラピー、食事療法、衛生法は誰もが知る方法であり、オステオパスは排泄器官の排出能力をしっかりと維持させ、熱が出ている間は流動食に制限することをできるだけ容易な手段で躊躇なく実行する必要がある。それがオステオパスの権利であり権限である。私が何百もの症例をみて確信しているのは、発症時点からオステオパシーを施せば、かなり早い段階で疾患の進行を阻止することができ、患者は後遺症もなく健康でいられる。

 

カークスビルでインフルエンザの流行がピークだったときには、ジョージ・スティル博士の感染症病院の他にもインフルエンザ患者を収容する施設があった。患者の多くは救命に必要な処置を自宅で受けることができなかった。赤十字の職員、郡裁判所、その他の地域の人々による会議が開催された。彼らはトム・アシュロックD.O.とともに公営の赤十字感染症病院を設立し、運営をASO病院に任せた。会議から24時間もたたないうちに、シータサイ・フラタニティの集会所として使われていたミルバンクの資産があてがわれ、4名の患者が入院した。

 

赤十字感染症病院は地域の努力のたまものだった。多くの企業や専門家の支援によって惜しみない時間と物が寄贈され、数時間のうちに住居が病院へと変貌を遂げた。医学生や市民らは看護師としての支援を申し出た。施設の物理的な変更は建築業者と配管工によって加えられ、それ以外のベッド、寝具、食料などのすべてのものが地域社会から寄贈された。電力会社も新たに開設されたインフルエンザ病院に光と熱を無償で供給した。

 

どの学校の医師であっても(D.O.でもM.D.でも)患者をインフルエンザ病院へと送ることができ、どの学校の治療法でも受けさせることができた。病院は差し迫ったニーズに応えるべく1918年11月16日に開設され、1ヵ月後の12月16日に閉院となった。この間、合わせて36名の患者に治療が施された。19名が肺炎で17名がインフルエンザだった。患者の年齢は2ヵ月から78歳までであった。すぐに治療が施されなかった1名の子供を除き、全員の患者が完全に回復した。アシュロック博士によると、その子供が病院に到着したのは発病してから8日後で、貴重な治癒時間が無駄に過ぎた。その子供は病院で亡くなった。

 

赤十字感染症病院で実現された高い回復率は、カークスビルに限った話ではなかった。世界中のD.O.がインフルエンザの治療で成功を収めているという報告が入り始めた。こうした情報を得て、AOA はD.O.に記録を残すよう要請し、全国規模の統計データを集めた。最終的に、2,445名のD.O.がAOAのオステオパシー調査部にデータを送った。その結果、D.O.の治療を受けた110,122名のインフルエンザ患者のうち、死亡者はたったの257名であった。オステオパシー医師の診察を受けた患者の致死率は0.25%であった。アロパシー医師の報告による統計データの致死率はオステオパシーの40倍となっていた。このデータはオステオパシー専門家が信頼を得るために非常に重要なものであり、全米に喧伝された。

 

インフルエンザ治療の効果はアロパシー医師(M.D.)よりもオステオパシー医師(D.O.)にほうがはるか高かった。このことは、オステオパシーのマニピュレーション療法が、今後発生しうるインフルエンザパンデミックの防衛線となることを示唆している。

博物館長 ジェイソン・ハクストン

 

 


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