創始者スティルの名著『オステオパシーの哲学』を好きなところから翻訳していくコーナー<筋膜編④>
オステオパシーの創始者A・T・スティルが著した
名著『オステオパシーの哲学』を
独断で好きなところから翻訳し
ご紹介していくコーナー。
【筋膜④】
<供給の源泉>
筋膜には、最大のものではないにせよ、生死に関わる部分について解決すべき問題が含まれている。筋膜は筋肉、静脈、神経、そして身体の全ての器官に張り巡らされている。神経、細胞、管が行き交うある種のネットワークとなっているのだ。筋膜には間違いなく何百万もの神経のセンターや線維が横断し、満ちている。それらは生命力と破壊に関わる液体を分泌し排泄する役割を引き受けている。我々は筋膜の作用によって生命を保っている。その作用が破綻すれば、我々は縮まってしまうか膨らんでしまい、死に至る。生命が活発であれば、筋はそれぞれの役割を果たす。どの筋であっても、線維にはしなやかな隔膜ワッシャがあり、それによって柔軟性が備わっている。筋は隣り合う筋や靭帯の周りを、擦れたり軋んだりせずに滑走できるようになっているのだ。筋膜は線維を滑りやすくするだけでなく、全身に栄養を与えている。筋膜には神経が豊富に存在するため、肉体を形成する全ての原子が筋膜から神経と液体の供給を受けている。
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